「終活や身辺整理は年配の人がするもの」というイメージがあるかもしれません。
ですが実際には、人生の選択が増える20代だからこそ、自分自身と向き合い、身の回りの情報や気持ちを整理することが重要になっています。
本記事では、20代から始める身辺整理や終活の具体的なやることリストと、若いうちに取り組むことで得られる5つのメリットをわかりやすく解説します。
将来のためだけでなく、「今を大切に生きる」ための前向きな終活・身辺整理。ぜひ今日から一歩踏み出してみてください。
目次
なぜ20代にも終活・身辺整理が必要なの?
「終活」や「身辺整理」は高齢者のものと思われがちですが、実は20代にも関係のある大切な習慣です。
終活は、人生をよりよく生きるために、自分の考えや情報を整理すること。
身辺整理はその一部で、特にスマホやSNS、モノ、人間関係など身近なものを整えることを指します。
最近では、災害や病気のリスク、価値観の多様化などを背景に、若いうちから自分を見つめ直す人が増えています。
- スマホ・SNS中心の暮らしで、個人情報が日常的にクラウド上に蓄積されている
- 災害・事故・病気など予期せぬリスクが、年齢に関係なく身近になった(特にコロナ禍以降)
- ライフプランやキャリア設計を若いうちから考える人が増えている
- 価値観の多様化により「自分らしい人生を設計したい」という意識が高まっている
こうした変化を受けて、「情報や気持ちを整理しておきたい」「自分の価値観を明確にしておきたい」と考える20代が増えているのです。
終活や身辺整理は、決して“老後の備え”ではなく、むしろ“今を大切にするための習慣”として見直されています。
【完全版】20代から始める身辺整理&終活チェックリスト5選
ここでは、20代のうちから実践できる終活・身辺整理の内容を5つにまとめて紹介します。どれも難しいことではなく、身の回りのことを少しずつ整えていくだけで大丈夫です。今の生活にも役立つ内容ばかりなので、できることから始めてみましょう。
1. デジタル資産の整理(SNS・スマホ・クラウド)
スマホやクラウドにたまった情報を見直すことが、現代の身辺整理の出発点です。
SNSアカウントや写真、メモ、契約履歴など、自分でも把握できないほどのデータが蓄積されていることもあります。これらを少しずつ分類・削除することで、心もすっきりし、家族にも負担を残さずに済みます。
- 使っていないSNSアカウントの削除
- Google DriveやiCloudのデータ整理
- 見られたくない写真・動画の分別や削除
- デジタル遺品になり得るデータの洗い出し
- 各種サービスの「追悼アカウント設定」の確認
2. パスワードの一元管理と緊急時対策
パスワードが整理されていないと、トラブル時のリスクが高まります。
Apple IDやGoogleアカウント、サブスクやネットバンキングなど、数多くのパスワードをどう管理しておくかは、今後ますます重要になります。自分だけでなく、“いざというときに家族も困らないようにする”ことが大切です。
- パスワードマネージャー(1Password、Bitwardenなど)の導入
- 二段階認証の設定
- 緊急時アクセス権の設定や伝達
- 紙に書いて残す場合は暗号化し、保管場所も記録
3. エンディングノートで「今の自分」を記録する
エンディングノートは“死後の準備”だけでなく、“今の思いを記録するノート”として使えます。
特に20代では、将来の夢や価値観、家族や大切な人への想いを残す手段として活用されています。
- 趣味・特技・性格など自己紹介
- 好き/嫌いなものリスト(音楽・映画・食べ物など)
- 将来の夢や叶えたいことリスト
- 感謝を伝えたい人リスト
- もしものときに伝えたいこと
4. ライフプランと価値観の棚卸し
これからの人生で直面する重要な選択のために、“自分の軸”を明確にしておくことが大切です。
- 結婚やパートナーシップに対する考え方
- 子育てや家族形成への想い
- 仕事と私生活のバランス、転職・独立の可能性
- どんな地域でどんな暮らしをしたいか
- お金や保険への考え方、老後資金の備え
5. 未来の自分への手紙を書く
未来の自分に宛てて手紙を書くことで、今の気持ちを整理できます。
たとえば「30歳の自分へ」「入院したときの自分へ」「結婚する日の自分へ」など。こうした手紙は、自己対話やメンタルケアにもなり、成長を実感できるツールになります。
- 具体的な年齢・場面を設定する
- 今の気持ちや悩みを率直に書く
- 自分への励ましや応援の言葉も添える
- 大切にしたい価値観を明記する
20代で身辺整理をするメリット5選
身辺整理や終活を若いうちに始めることで得られるメリットは、思っている以上に多くあります。ここでは、実際に20代で取り組むからこそ得られる5つの大きな効果について紹介します。
1. 家族とのコミュニケーションがスムーズに
自分の意志や連絡情報を家族と共有しておくと、もしものときも落ち着いて対応できます。終活や身辺整理を進めることで、「いざというとき、家族が困らないように」という視点が自然と生まれます。
2. 自分の生き方や価値観を見直せる
身辺整理や終活に取り組むことで、改めて「自分は何を大切にしたいのか」「どう生きていきたいのか」を考える機会になります。就活や転職、恋愛など人生の大きな選択にも活かせます。
3. 緊急時にも安心できる備えになる
若いからといってリスクがないわけではありません。必要な情報を整理しておくことで、本人だけでなく家族や友人も冷静に行動できるようになります。
4. デジタル断捨離で心も整う
スマホやSNSの整理は、不要な情報や人間関係の見直しにもつながります。心理的負担の軽減や集中力アップにも役立ちます。
5. 人生設計のスキルが身につく
お金の使い方、人間関係、時間の使い方など、人生を自分で設計する感覚が養われます。
よくある質問Q&A
ここでは、20代で身辺整理や終活を始めようとする際に多く寄せられる疑問に答えます。
Q. 終活って縁起でもないイメージがあるけど大丈夫?
A. 終活や身辺整理は「死の準備」ではなく、「今を生きるための整理」です。
Q. 何から始めればいいかわからない
A. 写真の整理やSNSの見直し、エンディングノートの記入からでもOKです。
Q. お金をかけずにできる?
A. 無料のノートやアプリで十分対応可能です。
Q. 家族に反対されたらどう説明すればいい?
A. 災害対策や情報整理といった切り口で伝えると納得されやすいです。
Q. どのくらいの頻度で見直せばいい?
A. 年に1~2回程度。誕生日や年末年始など、定期的なタイミングで見直しましょう。
まとめ|20代だからこそ始めたい、前向きな身辺整理
身辺整理や終活は、若いうちから始めることで「今の自分を知り、これからの人生を設計する」きっかけになります。
小さな一歩が大きな安心と自信につながります。今日から、できることから、少しずつ始めてみましょう。