「スマホやSNS、ネットバンクやクラウドに保存された“デジタル資産”——どう残し、どう伝えるか悩んでいませんか?」
そんな課題を解決するのが、スマホで使える無料のエンディングノートアプリです。
この記事では、
- 今すぐ使える終活アプリ4選の比較
- アプリと紙の使い分け方
- デジタル遺品を残すためのステップ
をわかりやすく紹介。
若い人にも関係ある“今こそ始めたい終活”の第一歩を、シンプルに解説します。
目次
アプリと紙の使い分け方は?ライフスタイルに合わせた選択を
エンディングノートを始めるとき、「アプリでまとめるのが良いのか、それとも紙のノートがいいのか?」と悩む方も多いかもしれません。実際には、どちらか一方に決める必要はなく、両方をうまく使い分けるのが効果的です。
アプリがおすすめの人
- 外出先や移動中など、スキマ時間に情報を記録したい
- パスワード管理や医療情報などを常に最新の状態にしておきたい
- 家族と情報を共有したり、更新履歴を残したい
紙のノートがおすすめの人
- 手書きで思いを込めて書きたい(特に家族への手紙や気持ちの記録)
- デジタルに不慣れな親世代と共有したい
- 長期間、物理的に保管したい
使い分けの例
- 基本情報や資産、医療の希望など変動のあるデータはアプリで管理
- 家族へのメッセージや、思い出・写真・手紙は紙のノートに残す
このように、情報の性質や使いやすさによって役割を分けることで、より安心・確実にエンディングノートを活用できます。
エンディングノートって本当に必要?若い人にも関係ある理由
エンディングノートは、将来のもしもに備えて、家族や大切な人が困らないようにするための記録ノートです。高齢者だけでなく、若い世代にも関係のある“いま必要な備え”として注目が集まっています。
特に、スマホやSNS、ネット口座などの「デジタル遺品」は、家族が処理に困る大きな負担の一つ。
紙のノートに書き残すだけでなく、アプリを活用した「新しい終活のカタチ」が広がっています。
エンディングノートに何を書く?最初に書くべき7つの項目
エンディングノートはすべて完璧に書く必要はありません。まずは次のような最低限の項目から始めてみましょう。
- 氏名、生年月日、連絡先などの基本情報
- 緊急時に連絡してほしい人の名前・電話番号
- 医療や介護についての希望(延命治療、臓器提供など)
- スマホ・パソコンのロック解除方法、保管場所
- SNSアカウントと利用状況
- 銀行口座や電子マネーの情報
- ペットやクラウドの写真・動画の扱い
無料で使えるエンディングノート・終活アプリ4選|特徴比較つき
「エンディングノートを書きたいけれど、紙に書くのはちょっと面倒…」「スマホやパソコンで手軽に管理できたらいいのに」——そんな方におすすめなのが、アプリです。
近年は、操作が簡単で見やすく、家族とも共有しやすいデジタル型エンディングノートが増えてきました。ここでは、デジタル派に人気の終活アプリを厳選してご紹介します。
1. わが家ノート(提供:三菱UFJ信託銀行)
わが家ノートは無料で利用できる終活アプリです。
エンディングノート作成や健康管理、見守り機能など、多彩な機能を搭載されています。
家族との情報共有が可能で、安心して終活を進められます。
主な機能:
- エンディングノート作成
- 健康管理(歩行速度や脳トレスコア、血圧の変化など)
- 見守り機能(ログイン状況を監視し、異常があれば家族に通知)
2. つなぐノート
つなぐノートは、家族と一緒に作るライフノートアプリです。
財産、健康、ID・パスワード、将来の希望など、重要な情報を一元管理することができます。
情報の共有タイミングを設定でき、必要な時に家族に伝えることが可能です。
主な機能:
- ライフノート作成(資産や医療情報、家族への想いなどを記録)
- 共有タイミング設定(タイミングを選んで家族に共有)
3. SOU-SOU(ソウソウ)
SouSouはエンディングノート機能に加え、デジタル手紙機能やメモリアルページを搭載した終活アプリです。
時間を超えて想いを伝えることができる、新しい形の終活アプリとなっています。
主な機能:
- エンディングノート作成
- デジタル手紙機能(指定した相手に、特定のタイミングでメッセージを送信)
- メモリアルページ(家族や友人が故人へのメッセージや写真を投稿できる追悼ページ)
4. わたしの未来 終活準備ノート
わたしの未来-終活準備ノートは、終活の情報収集とエンディングノート作成を一つのアプリで実現しています。
日記や健康管理にも活用でき、日常生活に取り入れやすいのが特徴です。
主な機能:
- エンディングノート作成
- 終活情報の提供(終活に関する記事や情報を定期的に配信)
- 日記・健康管理(毎日の気分や歩数などを記録)
アプリ名 | 主な特徴 | 家族共有 | 特長的な機能 |
---|---|---|---|
わが家ノート | 健康管理・見守り | ◯ | ログイン監視通知 |
つなぐノート | ライフノート+暗号化 | ◯ | 共有タイミング設定 |
SOU-SOU | メモリアル・手紙 | ◯ | 時間指定メッセージ |
わたしの未来 | 終活情報+日記 | × | ニュース連携・記録機能 |
アプリを使うメリットは?
- スマホで完結できるから、日常に取り入れやすい
- 家族や信頼できる人とスムーズに共有できる
- 紙のノートと違い、更新・修正がカンタン
- 写真やメッセージなど、感情を込めた記録も残せる
実践編:無理なく始めるおすすめの終活のステップ
最初から完璧を目指す必要はありません。以下のステップに沿って、少しずつ始めてみましょう。
ステップ1|使いやすい方法を選ぶ(アプリ or 紙)
ライフスタイルに合わせて選びましょう。手軽さ重視ならアプリがおすすめ。
アプリに抵抗がある方や手書きでじっくり向き合いたい方には、紙のテンプレートもおすすめです。
- 基本情報・医療・SNSなど最小限+αの構成からスタート
- 各ページに例文・書き方のヒント付きのテンプレートがおすすめ
ステップ2|基本情報から入力・記入
名前や連絡先など、書きやすいところからスタート。慣れてきたらパスワード情報も。
ステップ3|重要なことを1つずつ書く
医療の希望、SNSの取り扱い、資産情報など、自分が「大事」と思うことから始めましょう。
終活を始めるときに大切なのは「完璧を目指さないこと」です。
- 通帳や保険証券をひとまとめにする
- パスワードをノートやアプリに控える
- 医療の希望(延命治療など)をメモしておく
どれか1つでも行動に移せたら、それは立派な第一歩です。
ステップ4|家族や信頼できる人と共有
アプリなら共有設定、紙なら保管場所や誰に伝えるかを決めておくと安心です。
いざというときに「誰に相談すればいいのか」「どこに何があるのか」がわかるだけで、家族の不安は大きく減ります。
ステップ5|定期的に見直す
年に1回のタイミング(誕生日など)を決めておくと、情報更新が習慣化します。
よくある質問(FAQ)
Q. スマホに保存するのは安全ですか?
→アプリによっては高度な暗号化や2段階認証が導入されており、紙より安全なケースもあります。パスワードやロック解除方法がしっかり設定されていれば、デジタルでも十分安心して管理できます。
Q. アプリと紙、両方使ってもいいの?
→もちろんOKです。たとえば基本情報やパスワード管理はアプリ、気持ちや家族への手紙は紙のノートにといった使い分けが効果的です。利便性と温かみの両立が可能です。
Q. 親にも勧めたいけど、どう伝えれば?
→「突然倒れたときに家族が困らないように」「災害や認知症に備えて」といった“家族を守る理由”を丁寧に伝えるのがポイントです。スマホが使えない方には、紙のテンプレートを一緒に書いてみるのも良い方法です。
終活の準備状況をチェックしよう!
以下のチェック項目に答えることで、今どれだけ終活の準備ができているかが確認できます。
-
- 基本情報(氏名・連絡先など)を整理しているか
- 医療や介護の希望を書き出しているか
- 銀行口座・保険・不動産などをまとめているか
- スマホ・PCのパスワードを管理しているか
- 家族や信頼できる人と情報を共有しているか
このようにチェックすることで、次にやるべきことが自然と見えてきます。
まとめ|今のうちにエンディングノートを始めよう
エンディングノートはもはや年配の人だけのものではありません。誰でも今日から始められる終活の第一歩。
まずは1つのアプリやテンプレートから、あなたに合った方法で記録をスタートしてみてください。