「終活を始めたいけれど、何から手をつければよいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
終活は、老後を自分らしく安心して過ごすために必要な準備です。
本記事では「これだけは押さえておきたい」という終活でやるべきことをリストにまとめてご紹介します。
終活とは
「終活」とは、これから先の人生をより自分らしく、安心して過ごすために行う準備のことです。
いざというときのために備えるだけでなく、これからをどう生きたいかを見つめ直す、前向きな活動でもあります。
最近では「おひとりさま」や高齢のご夫婦を中心に、自分の意思で人生の最終章を整えておきたいと考える方が増えています。
「もしものときに家族に迷惑をかけたくない」
「これまでの暮らしを振り返りながら、自分の意志を形にしておきたい」
そうした想いから、元気なうちに終活を始める方が増えてきました。
終活のメリット
- 治療や介護、葬儀の希望など、自分の意思をきちんと伝えられる
- 財産や契約ごとの整理ができ、家族の負担を減らせる
- これまでの人生を振り返ることで、今後の時間をより大切にできる
- 心の中の「もしもの不安」が軽くなり、暮らしに安心感が生まれる
準備は、すべてを一度に進めなくても大丈夫です。
できることから少しずつ始めるだけでも、未来への安心感はぐっと高まります。
「これだけは押さえておきたい」終活でやることリスト7選
終活は、一度に全部やろうとしなくても大丈夫です。
ここでは、「これだけは押さえておきたい」という7つのポイントをご紹介します。
身の回りの整理(生前整理)
迷ったら、まずは「引き出しひとつ」から始めてみましょう。
「そろそろ、モノを減らしてすっきり暮らしたい」 そんな気持ちから始める人も多いのが、身の回りの整理です。
例えば、長年使っていない食器棚の奥の品々や、押し入れの中にしまったままの衣類、思い出の写真。
これらを「残したいもの」と「もう手放してもいいもの」に分けていきます。
以下のような項目を目安に整理するとスムーズです。
- 衣類や靴など、数が多いもの
- 書類・手紙・写真などの紙類
- 食器やキッチン用品
- 趣味の道具やコレクション
- 思い出の品(アルバム、贈り物など)
大切な写真や手紙は、アルバムにまとめたり、スキャンしてデジタル化するのもおすすめです。
少しずつ整理していくことで、心も軽くなっていきます。
財産の把握と整理
一気に完璧を目指す必要はありません。
まずは「口座」「保険」「不動産」だけでも書き出してみましょう。
- 銀行名と口座の種類(普通・定期など)
- 保険の種類(生命保険・医療保険など)と契約先
- 年金の種類と受取先
- 不動産の所在地・名義・評価額
- 株式、投資信託、外貨などの金融資産
- 借金やローンの有無と残高
- その他の財産(貴金属、車、会員権など)
このリストがあるだけで、もしものとき、家族が慌てずに済みます。
預金通帳や証書の保管場所も一緒に書いておくと、なお安心です。
医療・介護の希望をまとめる
「どんな場面で」「何を望むか」を、ざっくりでもメモしておくことから始めましょう。
延命治療を希望するか、施設より自宅がよいか、など自分の希望をあらかじめ考えておくことで、家族や医療スタッフも迷わず動けます。
特に次のような内容を記録しておくと安心です。
- 延命治療の希望(する/しない)
- 自宅療養の希望有無
- 希望する施設の種類(グループホーム、特養、有料老人ホームなど)
- かかりつけ医・病院の情報
- 持病・アレルギー・服薬中の薬
医療・介護については、定期的に見直していくこともおすすめです。 少しずつ書き足していけば大丈夫です。
葬儀やお墓について考える
「大げさなことはしたくない」その気持ちも立派な意思です。
「静かに送り出してほしい」「負担をかけたくない」—— その気持ちを文章で書いておくだけで、家族はきっと迷わず動けるでしょう。
具体的には、次のような項目を記しておくとよいでしょう。
- 葬儀の規模(家族葬、一般葬、直葬など)
- 宗教や宗派、儀式の希望
- 葬儀社の指定があればその情報
- お墓の希望(既存の墓、永代供養、樹木葬など)
- 遺影に使いたい写真や、流したい音楽
できれば、一度資料請求や見学などをしておくと、自分の気持ちも整理しやすくなります。
デジタル遺品の整理
まずは「何を使っているか」思いつくままメモしてみるだけでもOKです。
スマホ、メール、SNS、ネット銀行、ショッピングサイトなど、今や多くの人が複数のデジタルサービスを利用しています。
以下のような情報を整理しておくと、家族が対応しやすくなります。
- スマホやパソコンのロック番号
- 利用中のSNS(Facebook、Instagram、LINE、Xなど)
- メールアドレスとそのパスワード
- ネットバンキングや証券口座
- 有料サービスやサブスクリプション契約(例:Amazonプライム、Netflix)
- 写真や文書の保存先(Googleフォト、iCloudなど)
「残す・消す」などの希望がある場合は、一言添えておくだけでも、家族が迷わずに済みます。
無理にすべてを完璧にしようとせず、使っているものを1つひとつ思い出して書いていけば十分です。
遺言書・エンディングノートの準備
「まずはエンディングノート1ページ目から」で大丈夫。
法律的に有効な遺言書を書くのはハードルが高いと感じる方でも、エンディングノートなら気軽に始められます。
項目を全部埋めなくても構いません。
「書けるところだけ書く」ことから何度も書き直してOKです。自分のペースで進めましょう。
緊急連絡先の検討と記録
一番最初にやるとしたら、ここがおすすめです。
財布に入れておいたり、冷蔵庫に貼っておくだけでも役立ちます。
以下のような内容をメモしておくと安心です。
- 第一連絡先の名前・電話番号・関係性(例:長女・友人・近所の人)
- 補足的な連絡先(兄弟姉妹、地域包括支援センターなど)
- かかりつけ医・ケアマネジャーの名前と電話番号
- 住所や緊急時に駆けつけてほしい場所
家族がいない方でも、信頼できるご近所さんや医療機関の情報があるだけで安心感が違います。
スマホの緊急連絡先設定も合わせておくと、救急搬送時などに非常に役立ちます。
終活準備に役立つエンディングノートを無料配布中
終活は、「これからの人生を安心して、自分らしく生きるための準備」です。
全部を一度にやろうとする必要はありません。 気になった項目から、ひとつずつ取りかかってみてください。
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これからの人生の備えとして、ぜひご活用ください。