「終活って何から始めればいいの?」「エンディングノートを買ったけど何を書けばいいかわからない…」「葬儀やお墓の話は重すぎて気が重い」
そんな方に向けて、この記事では終活の第一歩をやさしく解説します。
難しい専門用語やお金の話の前に、まずは「気持ちの整理」や「身近なことから始める」視点を大切にしています。
初めてでも無理なく取り組めるステップを、年代別の特徴も交えて紹介します。
目次
終活を始める前に考えておきたい「目的」と「きっかけ」
終活の本来の目的とは?
終活は「死ぬための準備」ではありません。本質は「これからの人生をどう生きるか」を考える前向きな取り組みです。
- 大切な人に迷惑をかけたくない
- 自分の希望を元気なうちに残したい
- 思い出やモノを整理して軽やかに暮らしたい
こうした“未来のための整理整頓”が終活の中心です。
よくあるきっかけと年代別の傾向
- 家族や親戚の介護・相続を経験した
- 定年退職・子育ての終了など生活の転機
- 健康診断や体調の変化で将来が気になった
40代は「親の終活をきっかけに」、50代は「自分自身の老後を見据えて」、60代以降は「実行と記録」に重きを置く傾向があります。
終活のはじめ方:迷ったらこの3ステップ
ステップ1:気持ちを整理する「自分史ノート」のすすめ
「自分のこれまで」を振り返ることで、価値観やこれから大切にしたいことが見えてきます。
- 今日10分だけ:子供時代の楽しかった思い出を3つ書き出す
- 明日10分だけ:学生時代や社会人になったころの転機を振り返る
- 週末に少し時間をとって:これまでの人生で大切にしてきた価値観を考える
ステップ2:身近なことから「モノの整理」から始めてみる
- まず引き出し1つだけ:使っていないペンや古いレシートを処分
- クローゼットの一角:1年着ていない服を3着だけ選んで整理
- 写真1箱分:アルバムやバラバラの写真をスマホで撮影してデジタル化
- 大切な書類:保険証券・年金手帳・通帳を一か所にまとめる
「今日はこれだけ」と決めることで、無理なく続けられます。
ステップ3:書けるところからでOK「エンディングノート」を使う
- 1日目:自分の基本情報(名前・住所・好きな食べ物)だけ書く
- 2日目:家族や親しい人の連絡先を1〜2人分書く
- 3日目:もし入院したとき「これだけは嫌だ」ということを1つ書く
書けるところから、書きたくなったときに書くのが続けるコツです。
やってはいけない終活の始め方【初心者が陥りがちな落とし穴】
情報を詰め込みすぎて疲れてしまう
すべてを完璧に理解しようとすると逆に進みません。「必要になったとき調べればいい」という割り切りも大切です。
いきなり相続や葬儀の話から始めてしまう
法律や制度は複雑で、やる気をそがれる原因にも。身近なことから始めましょう。
「家族のため」と思っても、自分の気持ちが置き去りになる
家族への配慮も大切ですが、自分の人生をどう生きたいかを軸にしましょう。
年齢別の終活スタートガイド
40代:準備とキャリアの整理
- 自分史やキャリアの棚卸し
- デジタル遺品やSNSアカウントの整理
- 親との会話で将来について少しずつ話す
50代:財産と家族への配慮
- 保険・年金・貯蓄の見直し
- 財産メモの作成と家族との共有
- お墓や供養の希望を話しておく
60代以降:実行と記録
- エンディングノートの本格的な記入
- 医療・延命治療の意思表示
- デジタル遺品やSNSの整理
まとめ:終活は「気負わずできることから」が正解
「終活は何から始める?」と悩んだときは、まず「今日10分だけ、自分の気持ちに向き合うこと」から始めてみましょう。
- 自分史を書く → 気持ちの整理
- 引き出し1つ整理 → 生活がスッキリ
- ノートに1行書く → 安心につながる
完璧でなくてOK。「今日はこれだけやった」という小さな積み重ねが、未来の自分を支えます。