「終活や身辺整理は年配の人がするもの」というイメージがあるかもしれません。
ですが実際には、人生の選択が増える20代だからこそ、自分自身と向き合い、身の回りの情報や気持ちを整理することが重要になっています。
本記事では、20代から始める身辺整理や終活の具体的なやることリストと、若いうちに取り組むことで得られる5つのメリットをわかりやすく解説します。
将来のためだけでなく、「今を大切に生きる」ための前向きな終活・身辺整理。ぜひ今日から一歩踏み出してみてください。
目次
なぜ20代にも終活・身辺整理が必要なの?

近年、「終活」という言葉は高齢者だけでなく、若い世代にも広がりつつあります。
実際に、終活相続ナビが実施した「20代以上の男女300人に聞いた終活の意識調査(2024年9月)」では、終活を「まだ早い」と感じる人が多い一方で、20〜30代では“早めに始めておきたい”と考える人も一定数いることがわかりました。
特に若い世代では、「自分の人生を見つめ直すきっかけになる」「デジタル情報を整理しておきたい」といった理由から、“ポジティブな自己管理としての終活”に関心を持つ人が増えています。
(出典:終活相続ナビ『20代以上の男女300人に聞いた「終活の意識調査」』(2024年9月))
こうした変化を受けて、「情報や気持ちを整理しておきたい」「自分の価値観を明確にしておきたい」と考える20代が増えているのです。
終活や身辺整理は、決して“老後の備え”ではなく、むしろ“今を大切にするための習慣”として見直されています。
【完全版】20代から始める身辺整理&終活チェックリスト4ステップ

20代からの身辺整理は、「暮らしを軽くして、自分を見つめ直す時間」。ここでは、今すぐ始められる4つのステップで、無理なく整理を進める方法を紹介します。
1. デジタル資産の整理(SNS・写真・データ)
目的: 情報の断捨離で頭と心をすっきりさせる。
スマホやクラウドの中は、意外と“過去のデータ”でいっぱい。まずは今の自分に不要なものを手放しましょう。
- 使っていないSNSアカウントを削除
- Google Drive・iCloudの重複データを整理
- 見られたくない写真・動画を削除
- サブスク(定額サービス)の利用状況を確認
- 各SNSの「追悼アカウント設定」をチェック
ポイント: 月に1回の“スマホ断捨離デー”を設けると続けやすい。
2. パスワードと緊急時アクセスの整備
目的: 万が一に備え、自分も家族も困らない仕組みを。
複数のアカウントを安全に管理できる環境を整えましょう。「覚えていない」「書き出していない」がトラブルのもとです。
- パスワードマネージャー(1Password/Bitwardenなど)を導入
- 二段階認証を設定
- 緊急時アクセス権を家族や信頼できる人に共有
- 紙に残す場合は暗号化+保管場所を記録
おすすめ: Googleパスワードマネージャーは無料で始められます。
3. エンディングノートで「今の自分」を記録
目的: “今”を見つめ、価値観や人間関係を整理する。
エンディングノートは、死後の準備ではなく「自分を知るためのノート」。将来の夢や大切な人への想いを書き出すことで、日々の選択にも軸ができます。
- 自己紹介(性格・趣味・特技など)
- 好きなもの/嫌いなものリスト
- 将来やってみたいことリスト
- 感謝を伝えたい人の名前
- “もしものときに伝えたい言葉”
参考: 無料で書けるアプリやテンプレートもあります。
4. 未来の自分と向き合う(手紙&ライフプラン)
目的: 将来の自分への“メッセージ”で生き方を明確に。
将来の自分に向けた手紙を書くことで、今の気持ちを整理できます。同時に「どんな人生を歩みたいか」を書き出すのもおすすめ。
- 「30歳の自分へ」「5年後の自分へ」手紙を書く
- 結婚・仕事・暮らし・お金などの理想を書き出す
- 大切にしたい価値観やモットーを一文で書く
- 手紙やノートは、年に1度見直す習慣をつける
ポイント: 年始や誕生日に見返すと、心のメンテナンスになります。
20代で身辺整理をするメリット5選

身辺整理や終活を若いうちに始めることで得られるメリットは、思っている以上に多くあります。ここでは、実際に20代で取り組むからこそ得られる5つの大きな効果を紹介します。
1. 家族とのコミュニケーションがスムーズに
自分の意志や連絡情報を家族と共有しておくことで、もしものときにも落ち着いて対応できます。
終活や身辺整理を進めることで、「いざというとき家族が困らないように」という思いやりの視点が自然と生まれます。普段話しづらいテーマも、前向きな会話として共有しやすくなります。
2. 自分の生き方や価値観を見直せる
身辺整理や終活に取り組む過程で、「自分は何を大切にしたいのか」「どんな生き方をしたいのか」を改めて考えるきっかけが生まれます。
たとえば、就活・転職・恋愛・結婚など、これからの人生の大きな選択においても、自分の軸が見えやすくなります。迷ったときに立ち返る“心のメモ帳”としても役立ちます。
3. 緊急時にも安心できる備えになる
若い世代にも、突然の病気や事故、災害など、予期せぬ事態は起こり得ます。
日ごろから必要な情報を整理しておくことで、本人だけでなく家族や友人も冷静に行動できます。特に緊急連絡先や医療情報、スマホのロック解除方法などを整理しておくと安心です。
4. デジタル断捨離で心も整う
スマホやSNSの整理は、情報だけでなく人間関係や思考の整理にもつながります。
不要なデータやアカウントを手放すことで、心理的な負担が軽くなり、集中力や前向きな気持ちが戻ってくる人も多いです。まさに“心のデトックス”といえる効果があります。
5. 人生設計のスキルが身につく
身辺整理を通じて、お金・人間関係・時間の使い方など、人生全体を俯瞰して考える力が自然と養われます。
「どんな暮らしをしたいか」「どんな人と生きていきたいか」を意識することで、将来の選択にも自信が持てるようになります。小さな整理が“自分の人生をデザインする力”につながります。
よくある質問Q&A
ここでは、20代で身辺整理や終活を始めようとする際に多く寄せられる疑問に、少し丁寧にお答えします。
Q. 終活って縁起でもないイメージがあるけど大丈夫?
A. 終活や身辺整理は「死の準備」ではなく、「今をより良く生きるための整理」です。
本来の目的は、“将来への不安を減らして、毎日を安心して過ごすこと”。
たとえば、持ち物やデータを整えることで「今の自分が大切にしているもの」に気づけたり、家族や友人への感謝を再確認できたりします。前向きな自己管理のひとつと考えて大丈夫です。
Q. 何から始めればいいかわからない
A. まずは、日常の中で「気になること」からでOKです。
たとえば、スマホの写真整理やSNSの見直し、エンディングノートに“今の気持ち”をメモするだけでも立派な第一歩です。
すべてを一度に整える必要はありません。1か所ずつ、気持ちが軽くなるところから始めましょう。
Q. お金をかけずにできる?
A. はい、ほとんどのお悩みは無料で解決できます。
ノートやスマホのメモアプリ、無料のエンディングノートアプリなどを使えば十分です。
大切なのは「書くこと」「見返すこと」を習慣にすること。続けやすい方法で始めてみてください。
Q. 家族に反対されたらどう説明すればいい?
A. 「終活=死の準備」という誤解から、家族が心配することもあります。
そんなときは「防災や情報整理の一環としてやっているんだよ」と伝えるのがおすすめです。
「万が一のときに家族が困らないように」という目的を共有すると、前向きに理解してもらいやすくなります。
Q. どのくらいの頻度で見直せばいい?
A. 年に1~2回を目安に見直しましょう。
誕生日や年末年始など、「節目のタイミング」に振り返るのが習慣化のコツです。
少しずつ内容が変わっていくことで、自分の成長や価値観の変化にも気づけるはずです。
まとめ|20代だからこそ始めたい、前向きな身辺整理
身辺整理や終活は、若いうちから始めることで「今の自分を知り、これからの人生を設計する」きっかけになります。
小さな一歩が大きな安心と自信につながります。今日から、できることから、少しずつ始めてみましょう。
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