「エンディングノートを書いてもらいたいけど、親にどう切り出せばいいか分からない」「終活の話を嫌がられてしまう」
そんな悩みを抱える方は少なくありません。親子の関係性や終活への考え方は家庭によってさまざま。
この記事は、親世代の終活やエンディングノートの話題をどう切り出せばよいか迷っている40〜60代の方向けに、実践的な伝え方をまとめています。
目次
エンディングノートを親に渡すべき理由|終活ノートの効果とメリット

エンディングノートに関する意識調査では、約9割の人が「エンディングノートは必要だと思う」と回答している一方で、実際に書いている人は1割未満にとどまっています。
出典:一般社団法人 終活協議会「終活『エンディングノート』に関する調査」(PR TIMES)
(調査対象:終活ガイド検定2級・3級合格者655名/実施期間:2020年12月〜2021年3月)
介護や相続トラブルの予防になる
高齢になった親の意思を確認することで、介護方針や医療選択、相続分配での家族間の衝突を防ぐことができます。法的拘束力はありませんが、家族の意思決定の大切な指針になります。
「いざという時」に困らない
通帳の場所や保険の内容、連絡先などを整理しておけば、家族の負担が軽減されます。デジタル資産やペットの世話なども記載でき、現代の終活に欠かせないツールです。
親のタイプや話す場面に合わせた伝え方の例
| 親のタイプ/場面 | 家族が集まる時 | ふたりで話す時 |
|---|---|---|
| 穏やか・受け入れやすいタイプ | 「最近こういうの流行ってるね」など雑談から自然に話題を出す | 「自分も書いたよ」など共感ベースで提案する |
| 抵抗感がある・慎重派タイプ | 「親戚の話でね…」など他人の体験を引き合いに出す | 安心感を重視して「何かあったとき困らないように」と伝える |
※親の性格や話すシーンに合わせて切り出し方を変えると、受け入れてもらいやすくなります。
よくある不安とその対処法|終活を嫌がる親への対応方法
エンディングノートを渡そうとしたとき、「縁起でもない」「まだ早い」といった反応に戸惑う方は少なくありません。ここでは、よくある親の反応とその対応方法を紹介します。
「まだ元気だから必要ない」と言われたら?
「元気なうちにこそ備えておくと安心だよね」と、前向きな言い回しで伝えるのがコツです。
「何を書けばいいのか分からない」と言われたら?
テンプレートや見本を用意し、簡単な項目から始めてもらうとスムーズです。
「縁起でもない」「まだ早い」と拒否されたら?
「家族の安心のため」「情報整理のため」と前向きに伝え、時間をおいて再提案するのも有効です。
よりスムーズに渡すための工夫と準備|エンディングノートの選び方

親にエンディングノートを渡すときは、内容だけでなく見た目や渡し方も大切です。ここでは、心理的なハードルを下げるための工夫や選び方のコツを紹介します。
1. 親の心理を理解して「渡し方」を設計する
多くの親世代は「終活=死の準備」と捉えがちです。そのため、「将来への安心」や「家族のための整理」といった前向きな理由を添えると受け入れられやすくなります。
2. 形式で選ぶ:紙ノート or デジタル
- 紙タイプ: 手に残る安心感があり、書くのが好きな方に向いています。
- デジタルタイプ: 家族で共有しやすく、アプリ「わが家ノート」「つなぐノート」などが人気です。
3. 一緒に使える工夫を取り入れる
「自分も書いている」という姿勢を見せると、親も自然に取り組みやすくなります。デジタルノートなら、共有フォルダで家族全体の情報をまとめるのもおすすめです。
4. 書きやすくするための準備をする
いきなり全項目を書くのは難しいため、まずは緊急連絡先や医療・介護の希望など書きやすい部分から始めるのがポイントです。
5. 「プレゼント」として渡す工夫
「終活ノート」ではなく「思い出ノート」「これからノート」といった柔らかい名前を使うと印象が変わります。メッセージカードや家族写真を添えると、温かみのあるギフトになります。
まとめ|エンディングノートを親に渡すコツと注意点
大切なのは、押しつけにならないこと。自然なタイミングで前向きに提案し、親のペースに合わせて進めていきましょう。
終活ノートの渡し方で悩んだときは、専門家への相談も検討してみてください。
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