「四十九日(しじゅうくにち)」は、故人を供養する大切な節目とされ、遺族にとっても気持ちの区切りとなる法要です。
しかし、初めての準備では「何を用意すればいいの?」「費用はどれくらい?」「会食や引き出物は必要?」といった不安がつきものです。
この記事では、四十九日法要で必要な準備や当日の流れ、費用の目安までをわかりやすく解説します。
余裕を持って準備を進め、安心して大切な日を迎えるための参考にしてください。
目次
四十九日法要とは?基本の意味と時期
なぜ四十九日は大切なのか
仏教では、亡くなった方の魂は七日ごとに7回の審判を受け、49日目に成仏先が決まると考えられています。
このため、四十九日法要は故人の成仏を願い、遺族が節目として供養を行う重要な行事とされています。
法要はいつ行う?土日開催や繰り上げはOK?
四十九日は、亡くなった日を1日目として数え、ちょうど49日目に行うのが正式ですが、参列者の都合や僧侶の予定を考慮し、1週間前後で調整されるのが一般的です。
多くの家庭では、土日に繰り上げて開催することが多くなっています。
法要の当日までに準備するもの一覧
お布施・御膳料・お車代
僧侶への謝礼である「お布施」は3〜5万円程度が一般的です。加えて、会食を設ける場合には御膳料(5,000円程度)、お寺までの交通費としてお車代(5,000円前後)を包むことが多いです。
金額の目安は地域や宗派によって異なるため、事前に確認すると安心です。
お供え物や供花・供物
仏壇や祭壇には、故人をしのぶ供花(白・紫系が一般的)や果物・菓子などの供物を用意します。
故人が好きだったものを選ぶと、より心がこもった供養になります。
香典返し・引き出物・会食の手配
法要後の「香典返し」は1,000〜3,000円程度の品物が選ばれています。
引き出物や会食の準備も必要となるため、仕出し業者や会場の手配は早めに行いましょう。
近年では、仕出し弁当を自宅に届けてもらうスタイルも増えています。
案内状・服装・挨拶の準備
案内状は1か月前を目安に送るのが理想です。
服装は喪服が基本で、特に施主や近親者は正喪服を着用します。
当日の施主挨拶は簡単なもので構いませんが、事前に文例を準備しておくと落ち着いて対応できます。
法要の流れ|当日の進行イメージ
読経・焼香・会食までの基本の流れ
一般的な流れは、僧侶による読経に始まり、参列者の焼香、必要に応じて法話や納骨式を行い、その後に会食(お斎)という順です。
所要時間はおおよそ1時間〜1時間半程度。進行について不安がある場合は、お寺や葬儀社に相談するのがおすすめです。
納骨や位牌開眼を同時に行う場合の注意点
四十九日を機に納骨や新しい位牌のお披露目(開眼供養)を行う場合もあります。
これには石材店や霊園の準備が必要となるため、事前に関係各所とスケジュールを調整しておくことが大切です。
費用相場の目安
お布施・返礼品・食事などの費用目安
10人程度の法要を想定した場合、全体の費用は5万〜15万円前後が目安となります。内訳は以下のとおりです。
- お布施:3万〜5万円
- 香典返し・引き出物:1人あたり1,000〜3,000円
- 会食(お斎):1人あたり3,000〜5,000円
参列者の人数や地域の慣習によって差があるため、相場にとらわれすぎず、現実的な準備を心がけましょう。
予算を抑えたい場合は、会食を家庭料理にする、返礼品を手渡しせず後日配送にするなどの工夫が可能です。
ただし、形式以上に「故人を想う気持ち」が大切にされるべき場です。
簡略化しすぎて心のこもらないものにならないよう注意が必要です。
まとめ|丁寧な準備が安心につながる
四十九日法要は、遺族にとって故人との別れに一区切りをつける大切な機会です。
お布施や供物、香典返しの準備を整えることで、安心して当日を迎えることができます。
参列者への配慮や感謝の気持ちを忘れず、一つひとつ丁寧に準備を進めていきましょう。